シロアリってどんな生き物?
一般的に悪者扱いされるシロアリですが、果たして、本当に"ワル"なのでしょうか?
目からうろこのシロアリのトリビアや、シロアリ発見法などをご紹介します。
シロアリは益虫!?
全世界には2,260種ものシロアリが生息しています。ただ、そのどれもが建物や樹木、農作物に食害を及ぼす害虫ではありません。
多くの種類は森林地帯に生息し、枯れた木や落ち葉を食べて物質循環に大きな役割を果たしています。とりわけ、その傾向が顕著なのが熱帯地方。シロアリが地中に網の目のように作ったトンネルは、水分や通気をはじめとする土壌条件の改良に、なくてはならないモノなのです。
そう、ほとんどのシロアリは地球環境の保全にとって益虫なのです。ちなみに、建物などに害を及ぼすのは全種類の3%にも満たない53種だけとされています。
カーストで築かれるシロアリ界の生活
カーストとはご存じ、インド古来の身分階層制度ですが、シロアリの巣(コロニー)はまさにカーストで成り立っています。
1つの巣では「女王」と「王」を中心に数百万頭ものシロアリが生活しており、それぞれが自らに課せられた任務を遂行することで、高度な社会生活を営んでいます。
シロアリ類はゴキブリの仲間
生物学上ではアリよりもゴキブリに近いシロアリは、約3億年前には既に地球上に生息していたそうです。
シロアリとは、シロアリ目(等翅=とうし=目)に属する種類の総称。アリとの大きな外見の違いは、くびれのない寸胴や数珠状の触角部分、均等な羽の大きさです。
なお、アリはハチの仲間で、シロアリよりも1億年以上遅れて今から約2億年前にその姿を地球に現しました。
シロアリの生息地であれば、シロアリ被害はどこででも起こる可能性があります。
シロアリは風呂場・台所・洗面所・便所など比較的暖かく、水をよく使うところに多く発生します。
建物をシロアリから守るには、早期発見がなによりも重要です。
シロアリは名前や形、大きさ、生活様式などがアリに似ていますが、アリとはまったく違った種類の昆虫で、アリの仲間ではありません。
シロアリとアリはつぎの点で簡単に見分けられます。
庭などに放置された庭木の根部や古い材木、垣根の古いクイ、建築残材など床下に捨てられた木片はシロアリの巣作りの手助けをすることになります。住宅周辺の廃材類は処分しておきましょう。